卓話者:越村 義雄 氏 (東京十日町会)
・日時:令和7年11月11日(火)
・場所:ふれあいふるさと館(県人会館)
ワンヘルスの視点:人・動物・環境のつながり
「ワンヘルス」という考え方を、世界医師会と世界獣医師会が推奨しています。
これは、人の健康、動物の健康、環境の健康がすべて密接につながっているという理念です。
たとえば、マイクロプラスチックが海を汚し、それを魚が食べ、その魚を人間が食べる。
環境の破壊は、最終的に人の健康に影響を及ぼします。
つまり、環境を守ることは、人と動物を守ることでもあるのです。
この視点から見れば、「人とペットの共生」は個人の問題ではなく、社会全体のテーマです。
地方自治体や教育現場を巻き込み、子どもの頃から命と環境を大切にする意識を育てていくことが重要です。
ペットパスポートプロジェクト:共生の社会を形に
ペットとのふれあいは、人間の健康にも確かな効果をもたらします。欧米では、高齢者こそペットと暮らすべきという文化があり、ペットと暮らすことで笑顔が増え、血圧が安定し、認知症リスクが約4割減するというデータもあります。
60歳はまだまだ若く、平均余命も20年以上あります。それにもかかわらず、年齢で線を引くのはもったいないことです。本来は、年齢ではなく「支え合う仕組み」をどう作るかに目を向けるべきだと思います。
赤ちゃんの頃から、ペットと過ごすことで、感染症やアレルギー疾患に罹りにくくなるという研究もあります。動物と触れ合うことで分泌されるオキシトシンは、心を穏やかにし、ストレスを減らします。ペットとの暮らしは笑顔を生み、それが社会全体の健康にも波及していきます。
日本の医療費の削減効果も、年間4兆円規模に達するという試算があります。私はいつも、ペットは社会のインフラだと伝えています。ペットと共に生きることは、環境保全・健康・教育・福祉のすべてに関わるのです。


結びに
ペットは家族であり、人生を豊かにしてくれる存在です。そして何より、人も企業も「好奇心」を持ち続けることが大切です。好奇心を失えば、成長も止まります。昨年より一歩でも成長しているか――その意識を持ち続けてほしいと思います。
私はこれからも、ペット業界が「夢を与える業界」であり続けるために、挑戦を続けてまいります。
講演後には、会場から多くの質問が寄せられ、どれも丁寧かつ的確に応答されて、理解がさらに深まりました。
