●コヤノ美術館
大阪市都島区東野田町1-19-7
●コヤノ美術館 西脇館 豪農の館
兵庫県西脇市原町139番地
コヤノ美術館は関西新潟県人会会長小谷野達雄氏(新発田市出身・経歴は後記)が長年にわたり収集した古美術・古民具・工芸品・浮世絵・雑誌・映画ポスターなど多岐にわたる1万点を年1回入れ替えて展示している。
当時の都島区区長から街並みに文化意識を高めるための建物を建てて欲しいとの要望があり、それに応えるべく1998年(平成10年)1月に自社ビルが完成すると同期に2階3階をコヤノ美術館としてオープンした。ショーケースに収集品の江戸~大正時代の水屋(食器棚)や、昭和のセルロイド製などを活用している。


小谷野館長の長年にわたる庶民の民俗品・生活用品・終戦後の雑誌などから美術品・明治初期の高等官への辞令など各方面にわたりこだわった所蔵品の数々は「どれも愛用していた人々の生活の匂いがする物ばかりです。造形の美しさだけでなく、その物を取り巻く人々の愛着や遊び心を楽しんで下さい」と館長は述べている。「うちわ展」「櫛簪と化粧道具展」「帽子かばん展」等年数回の所蔵品をテーマにした企画展を毎年開催している。
毎日開館しており「日本の文化」見学の外国人観光客が多数訪れている。

◆ 西脇館 豪農の館




西脇館は明治・大正・昭和の各世代にわたり建てられた贅を凝らした3棟の建物からなり、2013年国の登録有形文化財、2017年兵庫県指定景観形成重要建造物に指定されている。北播磨の大地主藤井滋吉邸(敷地面積3,000㎡、建物は明治23年建築)を買取り数億円の費用をかけて数年がかりで修復し、2008年(平成20年)開館した。

明治建築の母屋・大正期のモダンな洋館・昭和初期に宮大工が手掛けた離れと3時代の建物が浴室・便所棟や蔵と共に枯山水の中庭をとりかこむように並んでいる。重厚な佇まいを見せている母屋玄関をくぐると広い土間と屋敷に上がる3間位の1枚板の上り框がある。建物を支える梁の高さ・巨大さに圧倒される。室内は囲炉裏のある居間の他8畳以上の部屋が8つあり中心の仏間には明治以来からの仏壇があり、一対の天女の彫刻がなされ普遍は使用出来ない16枚の菊の紋がついている
各部屋の欄間の側には大阪名所の彫刻が並ぶ。母屋内部には上げ下ろし可能な梯子階段・襖の奥の箪笥階段・や、隠された階段と人目につかぬ処に三つの階段が設けられている。2階は使用人の寝室や物置で隠すべき場所と考えていたいたと思われる。
大正の洋館の廊下の長さは20mで節無しのケヤキで作られている。中庭に面した1枚板の硝子戸のガラスは、吹き竿を用い息を吹き込んで円筒状にしたものを切り開いて成形する昔ながらの手吹きガラスで、当時作れる最大級の大きさのもので特徴は手吹製法によりガラス板が軽く波打っている。
客用浴室では桧とタイルが使われている。天井には湯気抜き、洗い場にはシャワーがついている。浴室隣りのトイレには大正時代の水洗トイレがある。大正6年創立の東洋陶器株式会社(現TOTO)の商標が付いており当時は輸出用に生産された記録があり会社にも現物がないという大変貴重な産業遺産です。
屋根瓦は京都・深草瓦町の瓦棟梁寺本甚兵衛作(現寺本甚兵衛製瓦株式会社)であり諸事にわたり良い材料を使ったことがうかがわれる。最高級の材が使われている館内には館長が収集した古美術・工芸品・民芸品・農作業用具が多数展示されている。
昭和初期の接客棟は昭和初期の宮大工が腕によりを掛けた創意と遊び心で溢れている。釘無し・大黒柱無しの工法で大きな窓ガラスがふんだんに用いられている。書院甲板に茶道具の材料として最高と言われる桑の木の1枚板や欅の玉杢の1枚板がつかわれている。2階の10mある廊下の手すりや床は節目も継ぎ目もない1本の木でできている。当時の職人の技術の凄さと材料に惜しみなく資金を出す財力に感服した。この接客棟は主人と上客しか入れなかったという。今年は「百人一首とカルタ展」が開催されている。
土日は館長・館長夫人が入館者の説明役として館内を案内している。庭には日本で4台しかないという昭和初期のベンツが置かれていた。





| 昭和16年6月17日 | 新潟県新発田市にて出生 |
|---|---|
| 昭和35年 | 新潟県立新発田商業高校卒業 |
| 昭和36年 | 株式会社寺内入社 |
| 昭和38年 | 豊中製袋工業所設立 (日清食品チキンラーメンの袋製造) |
| 昭和42年 | 株式会社コヤノ設立、代表取締役社長 |
| 信条 | 奉仕の精神で「運」と「徳」が備わる |
コヤノの製品「コヤノフロン」はフッ素系樹脂洗浄表面保護剤であり1978年(昭和59年)に開発した。
特徴は0.2ミクロンの微粒子が素材の表面を傷つけることなく汚れをおとし、しっかりとコーティング、挟や水をはじくだけでなく、細かな傷もうきにくくし、紫外線による変色や酸性雨からも保護できる。
メンテナンスは乾いたタオルで拭くだけで、長期間美観を保ち、無害・不燃性で環境に優しい製品である。
施工例として電車(JR西日本・遠州鉄道)・大阪市消防車・タクシー・建物外壁・テント・美術品など多岐にわたる。
コヤノ美術館の公式HPはこちら
(広報・鈴木/会報誌:2026年10月号掲載)
