東京新潟県人会旅クラブ・東京白根会 共催
日時:6月9日(日)~10日(月)
参加者:15名
白根大凧合戦は新潟県無形文化財指定の伝統的なお祭り
新潟県人会の旅クラブでは、本年6月に東京白根会と共催で「白根大凧合戦・観戦ツアー」を催行しました。
「白根大凧合戦」は、300年以上の歴史を持ち、平成27年に新潟県無形民俗文化財にも指定された新潟市南区白根地区(旧白根市と味方村)の伝統的なお祭りです。毎年6月上旬に開催され、信濃川の支流である中ノ口川を挟んで両岸から大凧を揚げ、空中で絡ませて川に落とし、相手の凧綱が切れるまで引き合うという勇壮な合戦です。その大凧は相手側に向かって揚がるように工夫して作られており、大凧組の数は両岸の町内会13組で、各組の大凧の絵柄や作り方さらに揚げ方や掛け方などは各組毎に伝統があり、その伝統を守り、技術に改良を加えて一枚でも多く合戦することを目的に凧を作りあげています。
この凧合戦は、江戸時代中頃、中ノ口川の堤防改修工事の完成祝いに白根側の人が凧を揚げたところ、対岸の西白根側に凧が落ち、田畑を荒らしたことに腹を立てた西白根側の人が対抗して凧を白根側に叩きつけたことが起源と伝えられていますが、現在では地域の人々が一体となって楽しむイベントとして親しまれています。
旅クラブ・観戦ツアーの一行は大空で繰り広げられる迫力満点の凧合戦の妙味を堪能
今回の旅クラブ観戦ツアーは、本年6月9日(日)、東京駅から上越新幹線「とき313号」に乗車し「燕三条駅」で下車、新潟市南区役所の好意による送迎バスで昼食会場の白根神社の社務所に移動。先ずは南区区長始め凧合戦協会会長などから大凧合戦の見どころや大凧の揚げ方や製作方法などの説明を聞き、併せて地元の踊り愛好会会員による「白根小唄や凧音頭」などの歓迎を受けました。
昼食会場を出て徒歩で市街地を経由し、お祭り広場を通り今回の旅クラブの目的地である凧合戦会場の観覧席に到着しました。当日は空模様も風向きも大凧合戦には絶好の凧揚げ日和、畳24畳分の大凧が幾組も勢い良く大空に舞い上がり、大凧合戦の真っ最中で迫力満点でした!旅クラブの皆さんは凧合戦の妙味を十分に堪能されたのではないでしょうか。江戸時代からの気迫を現代に伝える凧合戦という伝統行事は、中ノ口川の両岸に陣取った東軍(白根側)と西軍(西白根側)の両軍東西13組が凧を揚げるところから合戦が始まり、揚がった凧を川面に叩きつける形で落下させ、両軍の凧綱を絡めて引き合う(相手の綱を切ると勝ち)。勇猛さはまさに合戦さながらでした!
我々のツアーを歓迎し、大凧組の一つ(鯛町組)に東京新潟県人会の広告入りの大凧が我々の到着に合わせて揚がりました。
「しろね大凧と歴史の館」で凧合戦の起こり、映像世界中の凧の展示などを見学
夕刻となり、交流懇親会を「岩室温泉」に予約し、効能豊かな霊雁の湯と呼ばれた温泉場「めんめん亭」で楽しみました。翌日は、宿を出発して白根に舞い戻り、「しろね大凧と歴史の館」で大凧合戦の起こりや凧合戦の映像、凧揚げの体験、世界中の凧の展示などを見学した後の帰途は、買い物ツアーとしました。
新潟の中でも内陸に位置する南区は農業が盛ん。コメは勿論、全国に誇る果物の名品がずらり。国産原料を使用し、全て手作業の麹づくりから和釜で大豆を煮るという伝統製法にこだわる味噌蔵「麴屋団四郎」に寄り家庭用のお味噌を、丁度いちご狩りが真っ盛りの果樹園「池田観光果樹園」に寄って名産品のいちご「えちご姫」を堪能し、ご自宅向けのお土産としました。「燕三条駅」駅前の「地場産センター」に寄り、キッチン用品などを物色し、昼食は地場産センター内のイタリアン・レストラン「Bit」で新潟の食材を使ったランチメニューを楽しみ、新幹線の乗車時間まで過ごし、帰路につきました。

(東京白根会会長・及川恒夫記)