富岡 惣一郎・画家

暮らしのヒント

富岡 惣一郎(1922-1994)は上越市高田生まれ。雪が作る白く美しい景色を幼い頃から見て育ち、それが原風景として心に刻まれている。試行錯誤して自ら開発した白油絵の具「トミオカホワイト」と、刀鍛冶に特注した長大ペインティングナイフで描いた純白の雪景色は清澄な輝きを秘めた独特の世界がある。自身を雪国人と称し、富岡の語った言葉がある。「雪国の人々にひとこと申し上げたい。雪の自然界をよく見て下さい。美の宝庫にかこまれていることを考えて下さい。一年中美しい色彩の自然に囲まれていることを。」

「越後平野A・B」1983 年南魚沼市トミオカホワイト美術館所蔵
「越後平野A・B」1983 年 南魚沼市トミオカホワイト美術館所蔵

(会報誌:2022年2月)