ちょっと脱線して新潟を題材にした歌謡曲を検索してみた。
ひばりの佐渡情話/美空ひばり(1962年)
昭和の歌姫、我々に夢と希望を与えた功績で、逝去後に国民栄誉賞受賞者を与えられた。
佐渡を題材にした代表曲だ。佐渡の荒磯の 岩かげに 咲くは鹿の子 百合の花、お嬢が歌うと、佐渡の荒磯も島の娘の悲しみも、単なるご当地ソングではない。
「佐渡は哀愁の島」というイメージを作った曲と言っても良いかもしれない。
新潟ブルース/美川憲一(1967年)
新潟ご当地ムード歌謡の本命。夜の新潟・霧・万代橋・古町通り・新潟駅・・・このワードだけで、昭和の夜の新潟が見えてくる。ああ 新潟は新潟は 面影の街
いま聴くと ちょっと重い気もするが、当時はそれが良かったのだろう。
信濃川慕情/美川憲一(1967年)
「新潟ブルース」のB面曲で、信濃川を舞台にした別れの歌だ。
町に流れる 長い川 今もあの日と変わらない・・・教えておくれ 教えておくれ信濃川
新潟市を流れる信濃川は街の象徴そのものだ。
曲に派手さはないけれど、しみじみ残る。
新潟の女/内山田洋とクール・ファイブ(1982年)
クール・ファイブと言えば前川清、個人的には「ああ 長崎は今日も雨だった♪」、「神戸 泣いてどうなるのか♪」を思い出す。
クール・ファイブらしいムード歌謡。日本海・港町・古町通り。彼らが歌うと、新潟の夜が一気にムード歌謡になった。
逢いたい 逢えない 新潟の女
今の若い人には少しディープだけど、昭和の新潟を知る新潟県人には刺さる曲だ。
雪椿/小林幸子(1987年)
ご存じ、幸ちゃんの代表曲。当会の新年祝賀会や納涼まつりで何度もサプライズ出演して貰っている。
直接の観光地名より“越後の女”の情念。
地名を並べる曲ではないが歌詞が濃い。越後の深い雪、耐える女、母の強さ・・・このあたりが実に新潟的だ。
花は越後の 花は越後の 雪椿
派手な衣装の小林幸子とは違う(笑)、芯の強い歌の世界がここにある。
越後に眠る/小林幸子(2014年)
越後に眠るって?タイトルからして、かなり重い。越後という言葉は雪国の印象が強いからだ。
演歌と言えば、日本海・荒海・忍ぶ・・・それが新潟に何故かフィットする。
やすらぎに つつまれて 越後に眠る 命なる ふるさとよ 越後に眠る
幸ちゃんが歌うと、ふるさと新潟への思いが一層深く聞こえてしまう。
越後絶唱/小林幸子(2005年)
演歌に明るい曲は少ない、この曲も厳しい越後の冬と母子の情を歌う重めの演歌だ。
でも、新潟にはこうした厳しい自然があるから、人の情と辛抱強さがあるのかもしれない。
越後情話/小林幸子(1996年)
越後の地名や旅芸人の哀愁が入った新潟色の濃い一曲。
角兵衛獅子・越後 筒石 親不知・越後 深雪 柏崎・越後 荒海 佐渡ヶ島・・・、幸ちゃんの新潟ものの中で、かなり ご当地感が強い。
越佐海峡/西村亜希子(1989年)
佐渡と越後本土を結ぶ“海峡演歌”。
越佐海峡(えっさかいきょう)とは、越後と佐渡のあいだの海。
遠く茜の 越後の山が おんな涙をまたさそう
佐渡と本土の距離をそのまま恋の距離にした演歌だ。
佐渡汽船に乗ったことがある人なら、この「近いようで遠い」感覚は分かるはずだ。
佐渡の恋唄/細川たかし(1991年)
これも佐渡と本土新潟側の距離を恋に重ねた正統派演歌。
佐渡と本土新潟、港と海、待つ人と去る人・・・まさに演歌歌謡だ。
細川たかしが歌うと、佐渡の海に不思議と哀愁を感じてしまう。
海雪/ジェロ(2008年)
演歌史上初めての黒人演歌歌手ジェロは、平成以降の新潟題材演歌では最重要級かもしれない。
舞台は出雲崎。冬の日本海、岸壁、悲恋・・・演歌の王道をジェロが歌っている。
あなた 追って 出雲崎 悲しみの日本海
「現代演歌で、黒人がここまで新潟を強く出せるとは」と、驚きさえ感じた。
越後湯沢駅/香田晋(2007年)
ド直球の駅名演歌。川端康成「雪国」のイメージを重ねたような別れ歌。
あなたを送りに 来たものを 心は止めたい 越後湯沢駅
駅、雪、別れ・・・この組み合わせは演歌歌謡にぴったりだ。
今や新幹線であっという間に着く場所でもある。
しかし、歌になると急に「遠い雪国」に戻るのが不思議だ。
まだまだ新潟をうたった曲はいくつもある。(続く)
Written by by k-Sakaki
