【薬効】胃、十二指腸潰瘍、風邪の予防、疲労回復、火傷、健胃
【見分け方】巻きがよく重さがあるもの
【薬効的食べ方】絞る、煮る、もむ
サラダから煮込み、漬物まで使用範囲の広いキャベツは1年中買うことができますが、やはり、おいしいのは春もの。葉が柔らかく、緑鮮やかで巻もゆるいのが特徴です。さっと洗ってそのままちぎってサラダにするのが手っ取り早い食べ方です。キャベツの食べ方でとんかつに山盛りの付け合せですが、それはキャベツに含まれるミネラルの塩素と硫黄でこの二つのミネラルが胃腸浄化作用に大いに発揮するからで、とんかつなど等の肉料理には相性がいいわけで、繊維も多く含まれており消化も助け、腸の働きを活発にする役目になっています。キャベツの原産地はヨーロッパ西部の沿岸と地中海沿岸一帯でその後ヨーロッパの各地に伝わりアメリカへと渡り、最後に幕末の頃日本に渡ってきました。しかし、当初は食用としてではなく、葉牡丹と呼ばれ、観賞用にされていたそうです。
キャベツはヨーロッパでは「貧乏人にとってキャベツは医者」と云われて、お酒の時は酢漬け、元気のない時はキャベツと云った食べ方をしたと古書に記されていたそうです。栄養的には、ビタミンとミネラル、それにアミノ酸を含んでいます。中心部分にはビタミンCが多く、外側の緑色部分にはカロチンが多いという栄養含有率が均一でないので輪切りにして使う方が、バランスのとれた栄養が摂取できるという訳です。キャベツの成分のビタミンCは胃や十二指腸潰瘍に効果的と云われています。血液凝固作用があるビタミンKも含まれております潰傷などのただれや傷口の回復に薬効があります。
柔かいキャベツ半分とセロリやトマトとオレンジやグレープフルーツなどとジューサーにかけて飲むと胃腸障害に効果的です。食べすぎたり二日酔いなどで胃がもたれたりむかつくと云ったときは青汁を呑みます。葉を二枚ほど布巾で包み、上から潰して更に絞って飲みます。もたれだけでなくゲップなどにも効果があります。軽い火傷の熱を除くにはキャベツの葉の湿布が効果的です。葉をよくもみ傷の部分に当てます。葉が熱を取り冷やしてくれますからは早ければ早い程効果があります。熱くなったら葉を取り替えます。くれぐれもお大事に。
分厚い、揚げたてのとんかつに山盛りの刻んだキャベツを添えて、その上からソースをかけて、今夜は冷えたビールで行きましょうか…。
ゆめあきら 筆