【新潟県阿賀野市】瓦の新スポット「かわらティエ」

にいがた情報

安田地区の「やすだ瓦ロード」では、安田瓦協同組合、県、市が令和3年度からの3か年計画で「地場産業が息づく活力と賑わいのまちづくり」をテーマに、地場産業や観光、教育を結びつけ、地域の活性化を図るため整備を進めています。

その一環として2023年7月30日(日)に、安田瓦を見て触れて体験する施設「にいがた瓦館かわらティエ」がオープンしました!

安田瓦は雪国の厳しい江戸後期から生産されていますが、近年は需要が低迷し、担い手も減少していることから地場産業活性化を目的に安田瓦協同組合が整備した体験型産業観光施設です。

この施設では安田瓦についての歴史や魅力をアニメーションで学ぶことができるほか、実際に粘土を型に詰めるミニ鬼瓦作り体験をすることができます。

安田瓦の資料室なども順次オープン予定!

安田瓦とは

1,200度以上の高温で焼き締められ、強度や断熱性、耐水性に優れた瓦です。
安田瓦は豪雪地帯に適した特徴も兼ね備えており、積雪寒冷地仕様の瓦として知られています。

瓦表面のシワ
安田瓦は注意深く見ると表面にシワが寄っています。これは焼き締められた際に発生するものです。このシワがあることにより、雪下ろしの際凍って滑りやすくなっても瓦のシワが滑り止めの役割を果たします。

300㎏以上に耐えらる強度
雪は一般的に1㎥あたり150㎏の重量があるとされます。JIS規格の荷重テストでは、瓦は約150㎏の耐荷重が必要と定められているようですが、安田瓦は300㎏以上の荷重にも耐えられる強度を誇ります。豪雪地帯では多くの雪が降り積もるため、この重さをしっかり支えられる瓦は雪国でも重宝されてきたのでしょう。

その他にも、安田瓦は独特な光沢を帯びた鉄色をしています。
鉄分を多く含む安田の土と釉薬が調和し重厚で落ち着いた色合いになるそうです。
鉄色瓦の異称を持つ安田瓦は、美しく風格のある住まいにしてくれます。

ミニ鬼瓦作り体験

鬼瓦とは、その名の通り鬼をかたどった瓦のことです。機能面の役割としては、棟の両端から雨水の侵入を防ぐことです。
機能面の他にも、鬼瓦はその存在自体に「魔除け」「厄除け」の意味もあります。鬼の恐ろしい形相を味方につけて厄を払おうと願いが込められていました。
しかし、近年では恐ろしい形相の鬼瓦は敬遠されるようになり、代わりに家族円満のため七福神のデザインにしたり、家紋、天狗など様々なデザインが使われているようです。

そんな鬼瓦ですが、実際に粘土を型押しして作る「ミニ鬼瓦作り体験」ができます!
ミニ鬼瓦の作り方は簡単で、鬼の顔をかたどった型に粘土を入れ、箸や竹串で顔周りの模様を描くだけ!その後施設で乾燥、近隣の瓦工場で焼き自宅に郵送してもらえます。完成までは約2~3か月ほどとのこと。

「あ・うん」セットでは、「あ」と口を大きく開けた鬼と「うん」と口を閉じている鬼のセットを作ることができ、一対で飾ることもできます。「あ・うん」セットの他にも、瓦の模様のパターンは今後増える予定だそうです!

詳細
「あ・うん」セット 3,000円
「あ」または「うん」単品 2,000円
※要電話予約

ミニ鬼瓦型押し体験
ミニ鬼瓦作り体験の様子

安田瓦は、二百年近く前の天保年間が発端であり、長い年月の中で人々の暮らしを陰ながら支え、価値を高めてきた瓦です。阿賀野市ではこの伝統的な瓦が今も作られていますが、近年の需要低迷や後継者不足に苦しんでいる側面もあります。

ぜひ一度「かわらティエ」に遊びに来てみませんか?
今まで気づかなかった瓦の魅力を知れること間違いなしです!


基本情報
住所 新潟県阿賀野市保田7372
営業時間 9:00~17:00
定休日 なし
※館内整備による臨時休業日あり
駐車場 23台
※大型バス2台駐車可能
電話番号 0250-68-2112