五社神社神楽(田上町)

にいがた情報

 湯川五社神社で毎年奉奏されている神楽は、古い伝統をもっています。江戸時代から拝殿内に神楽場として畳六枚を敷いた定形化した場所があり、神楽はその場所で舞われます。豊作祈願・悪霊退散・悪魔祓い・地久楽舞(大地がいつまでもかわらないこと)・無病息災・家内安全など、人々の多様な信仰から、その趣旨、目的により、式次第や神楽舞の番組をおのおの構成し、面などの用具、装飾、式次第も複雑です。かつて13曲が舞われていましたが、伶人(れいじん。担い手)不足で今は10曲を残すだけとなりました。
 五社神社の祭礼で奉納される神楽は、神社知野家を中心に伶人によって、基本的に代々維持、継承されてきました。笛と太鼓が奏する楽で舞われる素朴な神楽が、時代とともに失われていくなかで、湯川に残る神楽は、田上の貴重な無形文化遺産ではないかと考えられています。

問い合わせ
田上町役場 産業振興課商工観光係
☎0256-57-6225
(会報誌:2023年01月)

アイキャッチ画像:田上町HP