国指定文化財天然記念物 「了玄寺の繋ぎ榧」(田上町)

にいがた情報

 田上の「繋ぎ榧(つなぎがや)」は、越後七不思議の一つです。親鸞聖人が護摩堂山に招かれ法話をした折、城主は聖人に農民が年貢米の代わりに糸でつなぎ納めた榧の実を差し上げました。聖人がその実を地に植えると翌年に芽を出し、実にはつないだ穴の跡、枝には表向きと裏向き互い違いに葉がついたので皆が驚きました。その榧は護摩堂山麓から了玄寺(りょうげんじ)境内に移植されました。
 また田上には字古瀧谷(こたきや)の真言宗72坊の伝承があり、親鸞聖人の教化で浄土真宗に改宗した寺に西養寺という寺がありました。もとの田上小学校跡地は西養寺屋敷といわれ、親鸞聖人の旧跡「繋ぎ榧」の傍らに西養寺の御旅屋(おたや)として建立されたのが了玄寺です。なお、護摩堂山頂付近には繋ぎ榧の自生地があり、そちらも国の天然記念物に指
定されています。

問い合わせ先
田上町産業振興課商工観光係
☎0256-57-6225(会報誌:2022年07月)