新潟の「風土」が結晶化した建築
新潟市美術館は古町の大通りを少し外れた静かなエリアにある美術館です。市民に開かれた個性あふれる美術館として①発見する美術館 ②学べる美術館 ③生きている美術館 ④つながる美術館 ⑤信頼の美術館 の五つを運営方針としています。近現代の優れた作品を収集・展示するとともに、ジャンルにとらわれない企画展も開催しています。
建物を設計したのは新潟市出身の前川國男。日本の近代建築のパイオニアとして活躍した建築家です。最晩年の作品である新潟市美術館は、1986年に建築業協会賞を受賞しました。大きな特徴となっている外壁のオリーブグリーンのタイルや、美術館前の道路から館内の展示室までつながる緩やかなスロープが、風景と一体となって、展示空間へと誘います。“堀と柳”のある西大畑公園との調和も情緒ゆたかです。
問い合わせ先
新潟市美術館：http://www.ncam.jp/
☎025-223-1622
（会報誌：2021年10月）