雪と水が育てた暮らしを感じてみよう/苗場山麓ジオパーク Part2

にいがた情報
第3回 苗場山麓ジオパーク Part2
雪と水が育てた暮らしを感じてみよう

苗場山麓ジオパークの魅力を語るなら、もうひとつ忘れてはいけないものがある。
それが雪だ。

この地域は、日本有数の豪雪地帯として知られている。
冬になればたっぷり雪が積もる。
雪が多いというと、「大変そうだな」という印象が先に来るかもしれない。

勿論、暮らしのうえでは苦労は間違いなく多いはずだ。
でも、この地域ではその雪こそが、自然や暮らしを支える大切な存在でもある。


雪に覆われた家屋
春になると、たくさんの雪が解けて水になる。
その水が川を流れ、田を潤し、地域の暮らしを支えていく。
つまりこの雪はただ積もるだけのものじゃなく、命をつなぐ源だ。

そう思うと、雪の見え方が少し変わってくる。
ただの冬の風景ではない。
この土地の暮らしの土台をつくっている、大事な存在だ。


冬の秋山郷
苗場山麓では、水の豊かさも大きな魅力。
清らかな流れ、澄んだ湧き水、そしてその水に支えられる農業。
自然の恵みが、そのまま暮らしにつながっていることがよく分かる。

そして面白いのは、こうした自然の恵みが、昔から人々の文化とも深く結びついてきたこと。
この地域には、自然と向き合いながら続けた暮らしの知恵がある。
雪と付き合う工夫、水を生かす工夫、土地を生かす工夫。
大地を知っているからこその暮らしが、ここにはあると思う。

苗場山麓は、自然だけ見ても美しい。
しかし、それ以上に人の暮らしまで含めて見るとぐっと感慨深くなる。
山があり、雪があり、水があり、そこに人が暮らしている。
そのつながりが、とても自然だ。


冬の信濃川
さらにこの地域には、縄文文化にふれられる場所もある。
つまり苗場山麓は今の暮らしだけでなく、ずっと昔から人と自然が関わってきた歴史を感じられる場所でもあるんだ。

そう考えると、この土地の魅力はますます大きい。
大地があって、水があって、雪があって、人がいる。
その関係が、今もちゃんと続いている。
そこが苗場山麓のいいところだ。

派手な観光地を巡る旅は楽しい。
しかし、ときにはこういう場所で、景色を見ながらゆっくり考えてみるのもいい。
出来れば冬に訪れるのはどうだろうか?
ここで生活する人々に対し、尊敬の念が生まれる気がする。


初夏には高山植物が一斉に花を咲かせる
苗場山麓は、雪と水と大地が、人の暮らしを支えてきた場所だ。
景色を楽しみながら、その奥にある自然の恵みや暮らしの知恵に目を向けてみる。

間違いなく新潟の奥深さを感じられるはずだ。

新潟には、まだまだ知られていない大地の魅力がたくさんある。
ぜひ、写真とともに3つのジオパークを楽しんでみてほしい。

Written by by k-Sakaki


アイキャッチ画像:毎年3m以上の雪が降り積もる
全写真出典:苗場山麓ジオパーク