五十川庚平 画文集 『河は長かった』 信濃川スケッチ紀行

暮らしのヒント
全長154キロの信濃川を6日間で踏破

 新潟県の母なる川、幾多の小、中、高校の校歌にも織り込まれ、古くから歌い継がれてきた信濃川。
 本書は、この全長154キロ(河口の新潟西港から長野県栄村との県境まで)を、6日間で、スケッチしながら徒歩で踏破した記録である。
 この前代未聞の踏破を実施したのは、詩人・画家の五十川庚平さん(十日町市川西で1940年に生まれる)。残念ながら既に故人になられている。
 1999年(平成11年)4月30日午前5時半。新潟西港に立った五十川さんは、春のうららかな風や陽の光に祝福されながら、チューリップ畑や梨畑を過ぎ、田んぼの畦道などをひたすら歩いて行ったのである。


 128頁(B5判・変形)の本書には、1日目~6日目までの各日に歩いた信濃川の経路マップ6点。カラー52点。モノクロ52点のスケッチ画が収録されている。
 今回の終点は、県境の宮の原橋。2000年5月、五十川さんは、ここからさらに長野県川上村の千曲川源流まで歩いたという。



(会報誌:2022年09月)