代表者 近藤 伸一(8代目蔵元)
純米吟近藤酒造㈱蔵元
近藤酒造はいつから始めたのか?
慶応元年(1865年)、大和屋和吉が酒を醸す。後に「太和屋」は屋号に「和吉」は代々襲名。前会長が7代目「和吉」を襲名。
銘柄はいつから名乗ったのか?
菅名岳(すがなだけ)は平成4年から発売。その他、「越乃鹿六」(こしのかろく)は昭和56年発売。
寒九の水汲み
「菅名岳」の名前の由来は?
五泉市の東方にある山で、越後五泉の名峰「菅名岳」山中、ブナ林が群生する山。その中腹から湧き出る「どっぱら清水」を仕込みの水に使用。その酒をそのまま「菅名岳」と命名。「どっぱら清水」は炎天下でも涸れる事なく、大雨でも濁る事のない豊かな水量を誇る湧き水。その水質は、透明感ある淡麗な酒を造るには最適と言われる超軟水です。
酒造りへの取組姿勢
五泉市はその名のとおり「五つの泉の湧くところ」として水がきれいで美味しく豊富です。水質はやわらかく軟水で、とくに鉄分が少なく酒造りには最適です。出来上がった酒は辛口であってもやわらかくあっさりして、飲み飽きない。そんな酒を造り続けてきました。一人でも多くの人に伝え、飲み続けていただけたらいいなと思う。
公募者の寒九の水汲み
酒造りの米と水
仕込み水と米はこだわっている。寒の入りから九日目の「寒九の日」に菅名岳の中腹から湧く「どっぱら清水」を汲む事業「寒九の水汲み」を行っている。
今年は1月13日(金)雪の降る中全国から応募の317名が雪山に挑んだ。男性20リットル=20㎏、女性10リットル=10㎏を背負って下山。
往復3時間の雪中行軍。そんな水で仕込んだのが「清酒 菅名岳」水が違う。酒米は従業員の田んぼで自家栽培した「越淡麗」を主に使っている「菅名岳」は米も違う。
近藤酒造のお酒ラインナップ
大吟醸:菅名岳
純米大吟醸:すがな
特別純米酒:菅名岳「九」
本醸造:菅名岳
別撰:菅名岳
純米吟醸:越乃鹿六
純米吟醸越乃鹿六
期間・地域限定のお酒
2月~:菅名岳「しぼりたて生原酒」
6月~:菅名岳「初呑み切り」
11月~:菅名岳「ひやおろし」
5月、11月:菅名岳「九」(キュー)
本醸造菅名岳
清酒「菅名岳初呑み切り」とは
酒造りが終わり、6月~8月に酒の出来具合を調べるために杜氏、蔵人がタンクを一本一本開き酒質を調べる事で、おおよそ「寒九の水汲み」から5か月後。待望の新酒「菅名岳」が出来あがる。
越後泉山会とは
酒造りのすべてに関わっている水、水により決まる酒質。「どっぱら清水」で酒を造ってみたい……。そんな想いの蔵元と賛同して集まった、県内小売酒販店と蔵が組織した会で菅名岳の取扱店会が「越後泉山会」である。
大吟醸菅名岳
イベント出店会場
3月:県内最大のイベント「にいがた酒の陣」
9月:にいがたふるさと村
10月:表参道新潟館ネスパス
11月:横須賀産業フェア
更なる挑戦
①「寒九の水汲み」の全国展開。五泉水の良さをアピールすると共に自分が汲んだ水が酒になるという企画参加型のモノづくりを広めたい。
②酒米の自家栽培を増やしたい。
③水と米のこだわりの蔵をアピールしたい
④これらを通じて「五泉」の町の良さを全国にアピールしたい。
日本酒に託す夢?
「和材」としての日本酒の確立。古来いい酒はいい人を結ぶと言われ、さしつさされつという日本酒独特のしぐさと共に、発展してきた。人と人との間に日本酒。コミュニケーションツールと言われて久しいが、むしろ「和材」(造語である)がぴったりの気が……。みんなで田植え、みんなで稲刈り。みんなで水汲み。これぞ正に「和醸良酒」。
近藤酒造株式会社 代表者 近藤 伸一(8代目蔵元)
職場の人たちの意気込み
豊かな山々や稲穂が実る田園風景を少しでも、思い描いて貰えればと、近藤酒造に携わる多くの人が願っているようだ。
近藤酒造株式会社
新潟県五泉市吉沢2-3-50
☎:0250-43-3187
HP:https://kondo-shuzo.com/
代表者:近藤 伸一(8代目蔵元)
(文:広報委員 田辺 幸雄 旧東蒲原郡鹿瀬町出身)