河岸段丘の不思議な景色を眺めてみよう
新潟県津南町と、長野県栄村にまたがる苗場山麓ジオパーク。
名前だけ聞くと「山の自然がきれいな場所かな?」と思うかもしれない。
勿論、間違いじゃない。
でも、この場所の面白さは、ただ山がある、川がある、景色がいい・・・それだけじゃない。
大地の形そのものが、とても個性的なんだ。

河岸段丘
苗場山麓ジオパークを語るときに外せないのが、河岸段丘(かがんだんきゅう)。
県外の人は聞き慣れない言葉かもしれないが、簡単に言えば川の流れや大地の動きによってつくられた階段のような地形のことだ。
実際に景色を眺めてみると、
「あ、本当に段々になっている」と感じるはずだ。
この地形があるからこそ、苗場山麓の景色には独特の広がりがある。
ただの平地ではない。ただの山あいでもない。
この 段々の風景 こそ、この地域の大きな個性だ。

中津川右岸の河岸段丘
この河岸段丘をつくってきたのが、長い時間をかけた川の働きや大地の動きだ。
気の遠くなるような時間の中で、少しずつ今の景色が形づくられてきた訳だ。
そう思って眺めると、景色の見え方が変わってくる。
「きれいだな」で終わらなくなる、
「この形になるまで、どれだけ長い時間がかかったんだろう」とイメージしてしまう。
そこがジオパークの面白さなんだ。
苗場山麓は、広い景色の中に人の暮らしが自然に溶け込んでいる。
田があって、集落があって、山があって、川がある。
自然の中に人が住んでいるというより、大地の上で自然と一緒に人が暮らしてきた、そんな感じの場所だ。

春の日差しの中で
ここを歩くと、派手な観光地とは違う魅力がある。
すぐに「わあ、すごい!」と声が出るより、
見ているうちに「なんだかこの風景いいな、自然っていいな」とじわじわ感じてくる。
そんな場所だ。
難しい理解は不要だ。まず景色をそのまま楽しめばいい。
山が近い。
空が広い。
この地形、ちょっと不思議だ。
そんなふうに感じるだけで十分だ。
そして、少しだけ想像してみてほしい。
この土地はどうやって今の形になったんだろう。
なぜここに人が暮らし続けてきたんだろう。
それを考え始めると、苗場山麓はぐっと面白くなる。
苗場山麓は、他のジオパークに比べれば派手さはないが、じわじわ心に残る場所だ。
次回は、この地域を語るうえで欠かせない、雪と水、そして暮らしを語るね。
Written by by k-Sakaki
アイキャッチ画像:名水百選龍ヶ窪
全写真出典:苗場山麓ジオパーク
