弥彦村指定文化財考古資料

にいがた情報

 この土器は所有者の先代当主故渡辺藤吉氏が昭和7年頃、揚枝潟客土のため水路掘削中、井田長表地内の所有する水田地下約1m で発見した。付近には夷塚とよばれる遺跡があり、以前より土器片が発見されていたが、夷塚遺跡はすでに開発によって埋滅している。縄文土器の発明は、私たちの祖先の生活に画期的な変化をもたらした。それまでの大型動物などを捕獲して食糧とするスタイルから、植物採集による食糧自給が可能となり、生活が安定した。土器により、生では食べられないどんぐりや山菜を、柔らかくしたりアクを抜いたり煮込んだりして加工したり、貯蔵ができるようになった。縄文土器は日本列島北から南までの広い範囲にわたり、14,000年もの間、継続して作られた。これだけの一つの文化が、長い期間に渡って存続した例は、世界的にみても珍しい。

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弥彦村役場