「トキエア」は「リアル」と「DX」を活用した次世代の航空会社

暮らしのヒント

寄稿者 長谷川 政樹(トキエア株式会社・CEO)

トキエアは今年2023年の就航を目指しております

 トキエアはベンチャー企業として「リアル」と「DX」を組み合わせた新しいスタイルの航空会社を展開します。更に、「コスト」「環境」「品質」にこだわた、日本初の「ハイブリッド地域航空」です。「トキ」は佐渡に生息する「朱鷺」が名前の由来です。トキエアは新潟を象徴する航空会社として地元の皆様に愛され、支えていただける航空会社を目指して参ります。
 トキエアの最初の就航路線は新潟―札幌丘珠です。札幌丘珠空港は札幌市内にある空港で、札幌駅まで7㎞のところにあり、都心に近く、とても便利な空港です。ただ、滑走路が1500mと短く、ジェット機はほとんど着陸できず、あまり知られていません。トキエアのターボプロペラ機はこの滑走路で離着陸することができます。トキエアは、この札幌丘珠空港に続き、新潟―仙台、新潟―中部(セントレア)、新潟―神戸、更に佐渡―東京地区への就航を計画しています。
※DX=デジタル・トランスフォーメーションの略。デジタル化によるビジネス、社会、生活の変革

「トキエア」は「リアル」と「DX」を活用した次世代の航空会社
トキエアが導入するプロペラ機

トキエアは、子供たち世代でも気楽に飛行機が利用できるような運賃設定を考えています

 今週、急に予定が空いたので、北海道へ1泊2日で行けたらなぁ、と思いきや、直前の航空券購入では片道約3万~4万円、往復約6~8万円です。とても1泊2日で行ける金額ではありません。もっと「運賃が安かったら」、もっと「時間があったら」行ってみたい、会いにいきたい、が実現できずにいます。
 トキエアは「行きたいときに、行きたいところへ」を実現し、特に次世代の子供たちには飛行機をどんどん利用いただき、広い外の世界を知ることで、「夢」を見つけ、その「夢」の実現への架け橋となることを目指していきます。

トキエアは「地球環境」に貢献していきます

 トキエアが最初に運航するATR社製ATR72‒600は燃費が良く、CO2排出量が少なく、地球環境に優しい飛行機です。同型ジェット機と比較すると、燃費効率は約50%効果があります。更に飛行時間が70分~90分値でそのパフォーマンスは向上します。トキエアの就航路線は主に都市間の移動であり、平均飛行時間は75分ですので、燃費効率が最大限に発揮されます。

トキエアはサービスの「品質」を追求して行きます

 トキエアの座席、足元は大手航空会社と変わらないか、むしろもっと足元が広い座席を準備する予定です。また、座席は革張りシートを使用しています。
 トキエアはCOVID‒19で発生した需要減少にも対応すべく、日本で初めて「カーゴフレックス」を導入します。ATR社製ATR72‒600は通常72人乗りの仕様ですが、数時間程度の取り外し作業で座席を44名にし、貨物スペースを大きくし、需要と供給のバランスにフレキシブルに対応できるようにします。更に、こうした機材は災害が多い日本において活躍できる場面も多いと考えられます。

 トキエアは佐渡へ就航させる機材としてATR42‒600、ATR42‒600Sを導入する予定です。佐渡空港の滑走路は890mと短いため、当初2019年にはATR42‒600S(ストール:ショート テイクオフ ランディング)を2機、導入を計画しておりました。しかし、このATR42‒600Sの開発が遅れており、最初はATR42‒600(在来型)を1機(3号機目)導入し、佐渡への就航を計画しております。この機体は、天候にもよりますが、佐渡空港を離着陸するには重量を軽減する必要があります。こうした状況も鑑み、前方座席には足元の広いビジネスクラス(名称は検討中)を設置予定です。通常48名の定員のところ、ビジネスクラスを設置することで、定員46名での運航を検討しております。

トキエアは皆様の航空会社として、ファンクラブ(Clubトキ)を組成します

 デジタルを活用しトキエアとコミュニケーションが取れる組織を構築していきます。Clubトキのメンバーには様々な情報を発信するとともに、メンバーの皆さまからはいろんなアイディアをいただきながら、トキエアを発展させて参ります。

 又、今後、近い将来、空港へのアクセスは、バスや自動車に加え、eVTOLの移動、更に地域航空自体が二次交通の役割をにない、新潟空港、佐渡空港に人が集まり、空港が往来の中継地となり、空港でビジネスが完結する。今後は空港中心の街づくりにも貢献していきたいと考えています。

(会報誌:2023年1月)